3年前より内部にニュルニュルする感じを伴う背部のふるえ(図1)が出現した。夜間から明け方に生じ,数分間持続するが,目を開きテレビを視ると改善するという。ふるえ自体は本人も家族も目視できないために,複数の医療機関で心因性と診断されている。本人の希望で当科を受診した。
既往歴に,糖尿病,脂質異常症,リウマチ性多発筋痛症,不眠症があり,10年以上前からビルダグリプチン,アトルバスタチン,4年前よりプレドニゾロン2mg,ランソプラゾール,リセドロン酸ナトリウム,2年前よりスボレキサント,ラメルテオンを内服している。
身体診察で明らかな異常を認めない。一般血液・生化学検査で,CRP 0.31mg/dL,HbA1c 6.5%以外は正常範囲。