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■NEWS オンライン資格確認の義務化、紙レセ請求施設は対象外に―厚労省が提案

登録日: 2022-08-05

最終更新日: 2022-08-05

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後藤茂之厚生労働大臣は8月3日、オンライン資格確認の医療機関・薬局での導入原則義務化と「電子的保健医療情報活用加算」の取り扱いについて、中央社会保険医療協議会総会に諮問した。「保険医療機関及び保険医療養担当規則」等を改正し、2023年4月から導入を原則義務化するとともに、例外対象を定める。厚生労働省は現在紙でのレセプト請求が認められている医療機関・薬局を義務化対象から外す案を提示した。

オンライン資格確認とマイナンバーカードの保険証利用(マイナ保険証)は、政府が進める医療DXのいわば要。ともに全国的な普及が急がれており、その後押しをする施策として「骨太方針2022」にも23年4月からの医療機関・薬局におけるオンライン資格確認導入義務化が盛り込まれたが、運用開始施設は全医療機関・薬局の25.8%、マイナ保険証の普及率は人口比で11%程度と低水準にとどまるのが現状だ。

■やむをえない理由で導入が間に合わない施設にも配慮を―診療側が要望

医療機関・薬局への導入義務化は療養担当規則等に明記する方針で、厚労省はその際、紙のレセプト請求が認められている医療機関・薬局(全施設の約4%)を義務化対象外とすることを総会に提案した。診療側の長島公之委員(日本医師会常任理事)は、離島・へき地やベンダーの対応遅れなど、やむをえない理由で紙レセ施設以外にも対応が間に合わないケースが出てくることを懸念。実態の把握とその結果をふまえた丁寧な議論を要請した。支払側も紙レセ請求施設の除外に一定の理解を示したが、期限つきの対応とし、将来的にはレセプトの100%電子化を目指すべきだと主張した。

一方、22年度診療報酬改定で新設された「電子的保健医療情報活用加算」を巡っては、マイナ保険証の利用で窓口負担が増える仕組みが、マイナ保険証普及の流れに逆行すると廃止を求める声も出ている。診療側の長島委員は、医療の質向上につながる仕組みを評価することが診療報酬の基本だとし、こうした考えに照らせば加算の廃止は「ありえない」と強く反対した。これに対して支払側委員の多くは、医療の質が向上するという理由だけで、負担増への患者の理解を得るのは難しいと指摘。システム稼働施設ではマイナ保険証忘れなどで情報を取得できない場合も算定を認める経過措置を問題視する意見もあった。

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