[執筆]
出光俊郎(上尾中央総合病院皮膚科科長)
判型:A4判
頁数:90頁、図103点、表6点
価格:2,750円(税込)
顔面の腫脹は日常、稀なものではありませんが、患者さんの悩みは深く、また、診察室に入ってから、最初に気が付くほどの腫脹の顕著な例もあります。鑑別すべき疾患は各科にわたるほど多く、緊急度の高い疾患も含まれるため、診療する医師にとってはかなりのストレスを感じる徴候といってもよいでしょう。
本コンテンツの特徴は日常診療から救急まで、皮膚疾患から関連各科の疾患まで広く取り扱っていることにあります。つまり、日常よくみる皮膚疾患から救急を要する疾患、緊急ではないが命にかかわる疾患まで内科から耳鼻科、眼科、口腔外科、形成外科的なものまで理解できるように配慮しております。特に豊富な写真で、顔面腫脹をきたす主な疾患を網羅するように努めました。
写真については、自治医科大学附属さいたま医療センターの所蔵のものを使用させて頂いております。実地医療でのインパクトのある症例をご堪能頂ければと思います。
まず、はじめに顔面腫脹にはどのような疾患があるかをざっと通読して頂きたいと思います。かなりバラエティに富んだ各種皮膚疾患、顔面に関わる各診療科の疾患、そして全身性疾患が含まれており、多くの診療科との関連も深いことがおわかり頂けると思います。
あるいはアトラスの項目だけでも先にご覧頂きたいと思います。その中には自分の経験で確かに同じような症例があったと思うはずです。また、こんなこともあるのかとあらためて理解を深められると思います。あっ、そうだったのかと反省することもあるかもしれません。
いずれにせよ、顔面腫脹の奥の深さをまずご理解頂きたいと思います。その上で、日常診療、外来で、病棟で、そしてまた救急センターで、その都度、知識を確認し、利用できるようタブレットでご活用して頂ければ幸いです。