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『チームで行う 急変・緊急時呼吸管理』について著者の中澤春政先生にお聞きしました

No.5149 (2022年12月31日発行) P.69

登録日: 2022-10-17

最終更新日: 2022-10-17

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チームで行う 急変・緊急時呼吸管理

浅井 隆(獨協医科大学埼玉医療センター麻酔科教授/気道管理学会創設者)[監修]
中澤春政(杏林大学医学部麻酔科学准教授)[編集]

判型:A4判
頁数:94頁、図43点、表11点、動画17点
価格:2,970円(税込)

─本コンテンツの特徴・魅力を教えて下さい。

病棟で発生する突然の呼吸停止や心停止、鎮静下の検査や処置中に起きた呼吸停止、落ち着いて後から振り返ると、「実は前兆のようなものがあった」というのはよく耳にする話です。合併症発生の多くの場合において、致死的なイベントになる前にしっかりと検知し対応することにより、「死の交差点」で引き返せる瞬間が存在しています。特に気道・呼吸のトラブルに対しては、その前兆を見逃さず、正しい対応をすることで重篤な合併症を未然に防ぐことが可能です。

本コンテンツは、呼吸異常の早期発見から気道閉塞や誤嚥の予防、酸素療法や気道確保の基本手技、そして気道確保困難症例への対応に至るまで、それぞれの分野のエキスパートにわかりやすく解説して頂いています。また、声門上器具の挿入や輪状甲状間膜切開などの救急医や麻酔科医以外はあまり行わないような手技についても詳しく解説しています。Webコンテンツの利点を生かし、画像や動画をふんだんに取り入れているため、呼吸管理に慣れていない方に対してもわかりやすい内容となっていますので、多くの方に読んで頂きたいです。

医療現場で実際の活用方法を教えてください。

救急医療における心肺停止時の対応は、一次救命処置(BLS)、二次救命処置(ACLS)のように確立された手法が存在しています。そして、その手法は医療従事者以外にも広く普及しており、一般市民による人命救助の一助となっています。しかし、その一方で、心肺停止に至る前段階である呼吸の異常に対しては、医療従事者の間でも確立された方法が普及しているとはいえず、迅速な対応ができてない状況が多く存在します。刻一刻と迫ってくる低酸素から患者を守るには、共通認識の下、チームで気道・呼吸管理を行う事が必要不可欠です。

本コンテンツは気道・呼吸管理に関する標準的な手技や指針を簡潔にまとめています。本コンテンツの内容を皆さまの施設や部署内、そして多職種間で共有して頂くことで、予期しない気道・呼吸トラブルに対しても迅速で効果的なチーム医療を実践する事が可能となります。本コンテンツが皆様の患者を低酸素から守ることに繋がれば幸甚です。

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