株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

案ずるより産むが易し(上出康二)[プラタナス]

No.5139 (2022年10月22日発行) P.3

上出康二 (上出皮フ科クリニック院長)

登録日: 2022-10-22

最終更新日: 2022-10-19

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 今から15年前、私が前任地で勤務中のこと。朝、外来が始まる前に突然耳鼻科の部長が診察室に入ってきて「指に黒いものが突然出てきたんだけれど診てくれへんか?」と言われて、右手の親指を診ると、愕然としました。手掌や足底の色素斑は、指紋の丘の部分(皮丘)に色素がみられる場合はメラノーマと考えられている。彼の親指の色素斑は皮丘にも色素が認められ、明らかにメラノーマです。私は「メラノーマの可能性が大きいですが、まずは全摘生検しましょう。病理組織の結果をみて今後の治療を判断します」と答え、1週後に黒色斑の周囲2mm離して切除、人工真皮で欠損部を被覆し組織結果を待った。

    結果は「Malignant melanoma, tumor thickness 〇〇mm」。さて今後の治療はどうするか。

    残り575文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    関連求人情報

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top