岸田文雄首相は9月13日、内閣改造を行い、厚生労働相に武見敬三参院議員(自民・東京)が就任した。武見氏は初入閣。
武見氏は故武見太郎元日本医師会長の三男で日本医師会との関係も深く、医療問題に精通。禁煙議員連盟の創設、自殺対策基本法の制定などに関わり、最近では自民党内に感染症対策ガバナンス小委員会を立ち上げ、委員長として新型コロナ対策の提言をまとめるなどの活動を展開してきた。また政治学者として国際・外交問題を専門としている。
2024年には診療報酬などトリプル改定が控えており、年末の予算編成過程で改定財源をどう確保するか、担当大臣としてその手腕が注目される。
今回の内閣改造では医系議員の自見英子参院議員(自民・比例)も内閣府特命担当相(沖縄・北方、地方創生、国際博担当等)として初入閣を果たした。自見氏は同じく医系議員だった故自見庄三郎元郵政相の次女で、日本医師連盟の組織内候補として推薦を受け、16年に参院選初当選。超党派による成育医療等基本法の制定にも議員連盟事務局長としてまとめ役になった。日医参与、日本産婦人科医会顧問などを務めている。小児科医でもあり、内閣府でこども政策、少子化対策などに取り組んできた。
今回の内閣改造ではこのほか、マイナ保険証問題に対応するデジタル庁長官には河野太郎衆院議員(自民・神奈川15区)が続投、感染症危機管理統括庁長官には新藤義孝衆院議員(自民・埼玉2区)、少子化対策で3.5兆円規模の財源問題を年末までにまとめる内閣府特命担当相(少子化対策担当)には加藤鮎子衆院議員(自民・山形3区)がそれぞれ就任した。
■武見敬三(たけみけいぞう)
■自見英子(じみはなこ)