エーザイの「レカネマブ」が今年7月に米国、9月に日本で正式承認され、イーライリリーの「ドナネマブ」も日米で承認申請が行われるなど、アルツハイマー病の根本病理に作用する疾患修飾薬の開発を巡るニュースが相次いでいます。11月アンケートでは、これらの新薬による治療効果にどの程度期待しているか、お尋ねしました。
「期待している」と回答した方は、「大いに期待している」(36%)と「どちらかと言えば期待している」(32%)を合わせて68%。一方、「治療効果に懐疑的」という回答も27%あり、医療現場の間には期待する声とともに懸念する声も一定割合あることがわかりました。
懸念していることとしては「高額なため一部の富裕層しか使用できないのではないか」(東京・開業医)、「薬価もあるが、アミロイドPETや定期的な脳MRIが必要で医療費の増加が危惧される。特にApoE4保持者は脳浮腫・脳出血の問題があり心配」(東京・勤務医)など薬価や有害事象の問題を挙げる声が目立ちました。「期待している」と回答した医療関係者の間にも「早期から使用すると有効性が高いようなので、費用対効果がどうなるのかに興味がある」(東京・勤務医)、「認知症患者のADLが向上すればよいと思うが、費用対効果が気になる」(大阪・勤務医)などの声があり、コスト問題への高い関心がうかがわれました。
以下、皆様からいただいた主なご意見を紹介します。(次ページへ)