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【読者アンケート結果】7割弱が期待、薬価などへの懸念も(11月テーマ:アルツハイマー病新薬への期待)

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  • アルツハイマー病新薬に対し期待していること・懸念していること

    ●エーザイはアリセプトなど画期的な認知症治療薬を開発しており、新たな薬としてレカネマブは期待される。まだ使用経験がないため、どんな影響があるかは不明。認知症は少子高齢化の我が国では罹患率が高くなるため、治療としてのニーズがある。認知症患者のADLが向上すればよいと思う。懸念点としては薬価の問題があるので、費用対効果が気になる。(大阪・勤務医)

    ●薬価もあるが、アミロイドPETや定期的な脳MRIの検査が必要で医療費の増加が危惧される。特にApoE4保持者は脳浮腫・脳出血の問題があり心配。(東京・勤務医)

    ●投薬前に行う検査ができる施設が限られている。費用が高額なため一部の富裕層しか使用できないのではないか。(認知症全般について)認知できない病気なのになぜ「認知症」なのか。「不認知症」ではないのか。これも「不」というマイナスイメージの語が付くと言葉狩りに遭ってしまうのだろう。(東京・開業医)

    ●(アルツハイマー病の)早期から使用すると有効性が高いようなので、費用対効果がどうなるのかに興味がある。(東京・勤務医)

    ●投与剤が増えることにより新たに判明するかもしれない有害事象を懸念している。(大阪・勤務医)

    ●軽度ではあるもののMCIからの進行抑制効果がみられたことは画期的だが、臨床的な効果は限定的であり、高薬価や副作用の多さ、投与の手間など問題が多いと思う。患者さんから常々期待されているのは記憶力が回復することだが、未だにそのような薬はないと思う。(神奈川・開業医)

    ●想像以上のスピードで認知症患者が増加しており、老老介護の状態が多くを占めているのが現状だし、介護サービスが行き渡っているとは思えない。認知症患者の「介護の手間」を少しでも減少させてくれることを切に願う。(埼玉・開業医)

    ●抗体医薬のため特異性が高いところが期待できる。抗体を中心にした脳実質の炎症が起こる可能性が懸念される。認知症を早期に診断できる検査マーカーの発見が望まれる。(千葉・勤務医)

    ●20年前に出たドネペジルは、ジェネリックになってから本来のアルツハイマー病ではない患者にも漫然と処方されていることが多い。新しくアルツハイマー病の薬が出たとしても、本来の適応を守らず処方される懸念が大きい。これらの薬は大変高額でもあるので、神経内科専門医、精神科専門医のみが処方できるなど処方医を制限できればと思う。薬の長期処方の効果や国家財政へのインパクトなど、両者のコストパフォーマンスを考慮して処方すべきではあろう。長期予後はまだ分からず、どの程度で止めていいのか、その判断も難しい。(東京・勤務医)

    ●「アミロイドをターゲットにした薬物はすべて失敗した」と専門家の講演で聞いていた。抗アミロイド薬には脳症(ARIAによる)の合併症があるのに、マスコミは全く報道しない。最近では、タウ蛋白をターゲットにした治験も海外で効果を立証できなかった。期待感が科学を無視しているように感じる。「アルツハイマー病の特効薬が出る」といった類の扇情的な宣伝が目立つ。報道はもっと冷静に、科学的に行ってほしいと思う。期待感を無駄に高めるのはやめてほしい。(三重・勤務医)

    ●そもそも脳循環改善薬のインチキが始まりで、欧州の先進国でも治療薬とされない効きもしない抗認知症薬に騙され続けているので、製薬会社にこれ以上翻弄されたくないし、厳しい健康保険の無駄な出費を避ける意味でも、iPS細胞による直接治療以外全く興味がない。患者や国民をだまし続ける悪徳製薬会社とその手先のマッド研究者にバチが当たってほしいものだ。(京都・勤務医)

    ●アルツハイマー病の改善、治癒ができるなら多くの人に朗報である。核医学など多くの診断法もあるが、認知症を治癒・改善させられたら多くの人を救うことになると思う。認知によって家庭が崩壊している場合もあるから。(大阪・勤務医)

    ●薬価が高く、今後の認知症患者数の増加を鑑みると医療費の高騰が懸念される。新薬の奏効率も気になる中、これまで使用されてきた薬剤の使用法を再検討していくことも重要ではないかと思う。(鹿児島・勤務医)

    ●新薬の開発によってアルツハイマー病などの難病が治ることを期待している。(東京・医学生)

    ●薬価が少しずつでもいいので下がってほしい。認知症外来が各医療機関で増えてほしい。(大分・薬剤師)

    ●この薬を服用してもアルツハイマー病が治るわけではなく着実に進行する。症状の進行スピードが少し遅くなるだけだ。公的医療保険に頼らず、個人でその高額医療の恩恵を受けたいのであれば否定しない。保険収載してたくさん税金を使って知見を集め、次の新薬につなげる研究に活かしたいのかもしれないが、それだけの費用を使うなら、もっと救うべき人もいるのではないか。メディアもこの薬が夢の新薬ではないことを理解し、正しく報道すべきだ。(愛知・薬剤師)

    ●効果が出るまでに時間がかかる。即効性のある薬があればいいのにと思う。(埼玉・看護職員)

    ●多くの患者が治療薬の恩恵を受けてほしいが、正しい診断・適切な投薬ができるのだろうかと不安に思う。診断・治療も大切だが、認知症患者の住みやすい環境を整える必要もあると思う。(岡山・ 製薬企業勤務)

    ●当該患者が無理なくアクセスできる薬価にしてほしい。患者家族を精神的にサポートする仕組みの整備が望まれる。(東京・その他)

    ●62歳の私は早く処方できるようにしてほしい半面、副作用として何が起きるか不安。(富山・その他)

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