GEヘルスケア・ジャパンは12月13日にメディアセミナーを開催し、同社が実施した「ポケットエコー利用実態調査」の結果を報告した。調査は、同社超音波本部Primary Care部保有のリスト約1万800名を対象に実施。有効回答数は642名、うち医師は303名(ポケットエコーを所有している医師:184名、ポケットエコーを所有している在宅・訪問医師:56名)だった。
医師(n=303)に対する「ポケットエコーにおける有用性を感じていますか」という質問では、「非常に感じる」が50.2%、「やや感じる」が40.6%となり、有用性を感じている医師が90%以上を占める結果となった。
ポケットエコー所有医師(n=184)に対する、「ポケットエコー利用は診察時間短縮に貢献していますか」という質問では、「非常に感じる」が20.7%、「やや感じる」が23.9%と回答、一人当たりの平均短縮時間削減率は30.4%となった。
メディアセミナーでは、首都圏を中心に在宅医療クリニックを展開する医療法人社団悠翔会の理事長・診療部長を務める佐々木淳氏がゲストスピーカーとして登壇。佐々木氏は「ポケットエコーは診断能力が上がっていて、在宅で起こる急病の9割は自宅で診断できる」とした上で、「超音波検査で診断できる範囲が非常に広がっている。特に腹部と心臓は病気があるかどうかについてはかなり正確に診断できるようになった。診断技術の向上もあり、X線がないと診断できないと言われていた肺炎や骨折もエコーで分かる。迅速な診断が適切な治療につながり、再入院を防止するなど医療費を削減する効果も期待できる」と在宅医療におけるポケットエコーの有用性を強調した。