厚生労働省所管の公益財団法人「介護労働安定センター」が11日に発表した2013年度の介護労働実態調査で、月給の介護職員の平均賃金が1072円上昇したことが明らかになった。2012年度介護報酬改定では「介護職員処遇改善加算」が導入されており、来年度介護報酬改定での対応が注目される。
調査は2013年10月に行われ、全国の7808事業所と1万8881人の介護職員から回答を得た。
施設長を除いた月給の介護職員の平均賃金は21万2972円で、2年連続で上昇。日給の職員は前年比306円増の8385円、時間給の職員は前年比55円増の1134円だった。
介護職員処遇改善加算を算定した事業所では、加算の要件である待遇改善策として、一時金の支給を行った事業所が60.9%と最も多かった。次いで諸手当の導入・引上げ(48.6%)、基本給の引上げ(29.4%)となっている。
介護サービス運営上の問題点については「良質な人材確保が難しい」と回答した事業所が54.0%、「今の介護報酬では人材確保・定着のために十分な賃金を払えない」が46.9%だった。