厚生労働省は4月30日付で2024年度介護報酬改定のQ&A(Vol.5)を都道府県などに送付した。その中で、通所・訪問リハビリテーションにおける「リハビリテーションマネジメント加算」の運用や、医療機関からの退院後に在宅等を経て介護老人保健施設に入所した場合の「初期加算」の算定などについて解説した。
「リハビリテーションマネジメント加算」は、事業所の医師がリハビリテーション計画について患者またはその家族に説明し、利用者の同意を得た場合に月270単位を算定できる。その算定頻度についてQ&Aは、基本報酬(通所・訪問リハビリテーション費)の算定時に3カ月に1回以上の医師の診察とリハビリテーション計画の見直しが求められていることから、医師による計画の説明を3カ月に1回以上行っていれば医師が説明した月に限らず、毎月270単位の算定が可能であることを示した。
老健の「初期加算」について24年度改定では、急性期病棟からの患者受け入れを促進する狙いから、新たな評価区分として「初期加算(Ⅰ)」を設定。急性期医療を担う医療機関の一般病棟への入院後30日以内に退院した患者を受け入れた場合に、1日60単位を算定する。留意事項通知では、老健の入所日までに別の医療機関や病棟、居宅等を経由した場合であっても、急性期医療を担う医療機関の一般病棟の入院日から起算して30日以内の入所であれば同加算が算定できるとされており、今回のQ&Aはこうしたケースにおける対応を説明した。
それによるとたとえば、①4月1日に急性期医療を担う医療機関の一般病棟に入院、②4月20日に同病棟を退院、③4月20〜23日に居宅に在所、④4月24日に老健に入所―という経過をたどった患者の場合、「初期加算(Ⅰ)」は退院日の4月20日を起算日とし、算定上限の30日間から居宅にいた4日間を控除した26日間に限り、算定可能。また居宅にいた4日分については、「初期加算(Ⅱ)」(現行の「初期加算」から移行)の算定が可能であるとの取り扱いも示した。