「これから心停止患者が搬送されます!」
心停止は,当直中に遭遇したくない主訴Top 3に入るのではないでしょうか。人手が取られて労力がかかる,その割に蘇生できないことも多く,心身ともに疲れてしまう,やりがいがない,などと感じてしまっているかもしれません。ガイドラインで推奨されていることは知っているけれど,それが臨床的にどう生かされているのかわからない,だから興味がわかないし,つまらないと感じる─そんな読者に本稿を捧げます。
ガイドラインの推奨事項を確認し,ちょっと新しい知識も取り入れながら,各施設に合わせた実践的な方法を一緒に探しましょう。まさに「守破離」ですね! 目の前にいる1人の心停止患者に対して,当直帯の限られた環境(少ない人員,他の待ち患者,検査の制限,疲労困憊など)でも,最大限の効果を発揮できるようになるはずです。