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手を使うと肘の外側が痛い……[上腕骨外側上顆炎][骨折ファーストタッチ ─decision makingのための骨折の考え方─(34)]

No.5235 (2024年08月24日発行) P.36

海透優太 (JCHO若狭高浜病院整形外科医長/臨床研修センター長)

登録日: 2024-08-26

最終更新日: 2024-08-21

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鑑別診断

▶肘外側の痛みでは,外傷歴がない中年の女性なら上腕骨外側上顆炎(テニス肘),外傷歴があれば橈骨頭骨折,スポーツ(投球動作など)で反復性に刺激が繰り返される若者なら離断性骨軟骨炎,頸部の後屈や側屈で肘の痛みが悪化するようなら頸椎症を鑑別に挙げましょう。

▶上腕骨外側上顆には前腕伸筋群が付着しています。筋肉の牽引による腱付着部炎を上腕骨外側上顆炎と呼びます。テニスのバックハンド打ち動作で伸筋群が牽引され痛みが誘発されることから「テニス肘」と通称されていますが,テニスによる発症は少ないです。同様に,前腕屈筋群の付着部は上腕骨内側上顆にあり,その痛みは「ゴルフ肘」と通称されています。

「手を使うと肘の外側が痛い」⇒上腕骨外側上顆炎(テニス肘),離断性骨軟骨炎,橈骨頭骨折,頸椎症
内側なら → 上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)

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