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在宅医療と24時間対応②:在宅療養支援診療所の場合[クリニック経営戦略「お悩み相談室」(第7回)]

No.5239 (2024年09月21日発行) P.56

監修: 小松大介 (株式会社メディヴァ・コンサルティング事業部長)

執筆: 椎野優樹 (株式会社メディヴァ・コンサルティング事業部)

登録日: 2024-09-18

最終更新日: 2024-09-17

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質問
外来通院できない患者さんへの訪問診療を始めたところ,予想以上に患者さんの依頼が増えてきました。今後,在宅療養支援診療所(在支診)へのステップアップも考えたいと思っていますが,収入がどれくらい増えるかということと,時間外の対応をどのように整えればよいかについて知りたいです。

回答
診療単価は居宅患者で月2回訪問する場合,在支診になると9500円増額して月6万円ほど,機能強化型在支診になるとさらに4000~8000円増額して月6万4000~6万8000円程度になります。時間外の対応は,医師の増員等の施策が必要になるため,上記の増収分を原資にしながら体制を整えられるとよいでしょう。

1. 在支診,機能強化型在支診の施設基準と診療報酬

第6回(No.5234)では,在支診の届出をしなければ,必ずしも24時間対応の体制を整えなくても在宅医療が行えることを説明しました。在宅医療のニーズが高く,患者数が増えるのであれば,24時間対応の体制を整えて在支診,さらには機能強化型在支診の届出をすることでさらなる増収が見込めますし,その増収分を24時間対応体制の整備の原資に充てることができます。在支診,機能強化型在支診が満たすべき施設基準と,算定可能な診療報酬の変化について紹介します。

〈今回の数字〉
常勤医1人がめざす在宅医療の患者数は居宅で80

常勤医師1人を追加雇用して在宅医療に注力する場合,居宅患者(月2回訪問)を1カ月に80人,1日当たり8人程度追加で診療できれば,利益は確保できます。逆に,少なくとも月に40人の増患ができなければ,採算が合わなくなります。

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