【Q】
最近,甲状腺分化癌術後に外来で放射性ヨウ素(131I)を用いたアブレーションを行うことが可能となり,多くの施設でこの療法を取り入れています。予後改善という観点からは甲状腺全摘を受けた患者すべてにこの療法を追加したいところです。しかし,文献的には,低リスクの患者では明らかな予後の改善は認められなかったと報告されており,さらに,この療法を受けた患者に二次がんを引き起こす可能性を指摘した報告もみられます。【A】
2010年から131Iを用いた外来アブレーション治療(30mCi)が開始されました。100mCiによる入院治療施設が減少する中,外来治療の道が開かれたのは日本核医学会の甲状腺RI治療委員会を中心とした関係者の努力の賜です。