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褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2018[ガイドライン ココだけおさえる]

No.4995 (2020年01月18日発行) P.30

成瀬光栄 (医仁会武田総合病院内分泌センターセンター長)

立木美香 (京都医療センター内分泌・代謝内科医長)

中前恵一郎 (医仁会武田総合病院糖尿病センター部長)

田辺晶代 (国立国際医療研究センター糖尿病内分泌代謝科医長)

登録日: 2020-01-20

最終更新日: 2020-01-15

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  • 主な改訂ポイント〜どこが変わったか

    1 スクリーニングが必要な高リスク群を明記

    2 推奨の強さ,エビデンス全般の強さを記載
    ・推奨度1:推奨する,推奨度2:提案する
    ・エビデンスA:強,B:中,C:弱,D:とても弱い

    3 妊娠時の診療方針の記載を追加

    4 副腎部分切除術の適応につき追加

    5 術後の経過観察法を追加

    1 総論~診療指針2012から 診療ガイドライン2018へ

    褐色細胞腫・パラガングリオーマ(pheochromocytoma and paraganglioma:PPGL)は各々副腎髄質,傍神経節から発生する腫瘍で,カテコールアミン過剰・産生に伴う多様な症状,高血圧を呈する。腫瘍性疾患であるが,同時にホルモン産生異常症(副腎機能亢進症)の両面を有する代表的な副腎疾患である。著者らは厚生労働省難治性疾患克服研究事業研究「褐色細胞腫の実態調査と診療指針の作成に関する」研究班,厚生労働省難治性疾患克服研究事業研究「褐色細胞腫の診断および治療法の推進に関する」研究班1)と,日本内分泌学会臨床重要課題褐色細胞腫検討委員会との連携により,「褐色細胞腫診療指針」を2010年,2012年に作成し,改訂作業を行い「褐色細胞腫・パラガングリオーマ診療ガイドライン2018」2)として刊行した。

    今回の改訂方針は,①内容のアップデート,②「Minds診療ガイドライン作成マニュアル」2007,2014に準拠,③エビデンスレベルや推奨グレードの付与による客観性担保,④「米国内分泌学会ガイドライン」3)との整合性,⑤パブリックコメント実施(内分泌学会会員,患者団体),⑥関連学会とのコンセンサス,⑦外部評価の実施である。

    残り5,294文字あります

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