【Q】
臓器移植法の改正により肺移植例が増加しています。慢性呼吸不全の肺疾患患者はしばしば気胸を起こし,胸膜癒着療法が行われているのが現状だと思います。タルクも認可され,多用されることが予想されます。広範囲で高度な胸膜癒着がある肺移植では,手術時間も長く出血量も増えることが危惧されます。実際の肺移植における胸膜癒着療法の影響をどのように考えておられるか,大阪大学・奥村明之進先生のご教示をお願いします。【A】
「日本肺および心肺移植研究会」によるわが国の肺移植のレジストリーでは,2014年までに計405例の肺移植が実施されており,5年生存率は72%です。