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小細胞肺癌[私の治療]

No.5128 (2022年08月06日発行) P.45

森本吉恵 (京都府立医科大学呼吸器内科学/化学療法部)

髙山浩一 (京都府立医科大学呼吸器内科学教室教授)

登録日: 2022-08-08

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  • わが国における肺癌の診断数は約12万人(2018年),死亡数は8万人弱(2019年)で,うち小細胞肺癌は約10~15%を占める。喫煙との関連がある。
    増殖速度が速く進展期で診断されることが多い。放射線治療や薬物治療への感受性が高い。近年,免疫チェックポイント阻害薬(ICI)も治療の選択肢のひとつに加わった。

    ▶診断のポイント

    進行が速く,早期の確定診断と病期診断,ならびに治療導入が望まれる。上大静脈症候群や抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)の合併に留意する。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    限局期は放射線照射が可能で,病変が同側胸郭内,対側縦隔,対側鎖骨上窩リンパ節までに限られ,悪性胸水や心囊水を認めない。ICIの上乗せは進展期の一次治療にのみ認可されている。良好な効果が得られた初回薬物治療終了後から90日以上で再発した症例は「sensitive relapse」,その他の再発は「refractory relapse」である。

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