スマートフォンなどのモバイル端末で患者の画像や医療情報を共有できる医療関係者間コミュニケーションアプリ「Join」が今年4月、医療ソフトウエアとして初めて保険適用された。その開発チームの中心となったのが村山さんだ。2011年には、脳卒中の救急医療を支援する遠隔画像治療補助システム「i-Stroke」を開発した実績も持つ。
「脳卒中の治療は時間との勝負です。Joinを使って救急患者の画像や情報を共有すれば、若手の当直医しか病院にいない場合でも経験豊富な医師が院外から指示を出したり、患者が運ばれてくる間に脳血管内治療や手術の準備をしたりできます。患者にとっても医療従事者にとってもより安全に効率的に医療の質を高め、救急患者のたらい回しなどの問題を解消したいと考えました」
東京慈恵会医科大学病院では、Join導入後、脳卒中の救急患者の治療開始までの時間が大幅に短縮された。同ソフトは、米国ハーバード大病院など国内外で約100施設が導入している。
残り482文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する