(質問者:千葉県 K)
成人発症の水痘では,小児の場合とは異なり咳嗽を伴う割合は7~8割程度と言われています。水痘感染に伴う肺炎・気管支炎の合併率は小児よりも成人のほうが高く,全身の皮膚へのウイルス伝搬の時期に一致して,口腔内,気管支内面にできる皮膚発疹と同様の病変や潰瘍形成1)が刺激となって咳嗽が発生します。
成人に多い水痘肺炎の胸部画像の特徴は,周囲に淡い肺野濃度の上昇を伴う多発小結節陰影で,融合して浸潤陰影を呈することがあります。水痘の伝染形式は空気感染,接触感染ですが,口腔内・気管支病変が存在するため飛沫感染も大いにありうるので,漏れの少ないマスクの装着が必要です。潜伏期間は10~20日で,発疹が出現する48時間前頃から痂皮化するまで伝染性を有します。
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