政府が12月22日に閣議決定した2017年度予算案は、一般会計の総額が過去最大の97兆4547億円となった。このうち3分の1を占める社会保障関係費には、超高齢社会に向けた医療・介護提供体制改革のほか、安倍内閣の経済政策「新3本の矢」を推進する施策が盛り込まれた。
厚生労働省予算案の社会保障関係費は30兆2483億円(図)。このうち医療費は11兆7685億円に上り、16年度予算から2247億円増額(1.9%増)となった。
2014年度に引き上げた消費税率の増収分はすべて社会保障の充実と安定化に充てる。17年度の社会保障の充実分は1.84兆円。医療・介護分野(表1)には、団塊世代が75歳以上となる2025年に向けて、医療・介護提供体制の改革を進めるために各都道府県に設置されている地域医療介護総合確保基金に医療分として904億円、介護分として724億円を計上。病床機能の分化・連携や在宅医療の推進などの事業を支援する。
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