「おぉ、ひさしぶり」と、東京駅で見知らぬおじさんに声をかけられた。は?頭をフル回転させるも、誰かが全然わからない。う~ん困った。新幹線の時間が迫っていて、ゆっくりしていられない。しかたなく「スミマセン、記憶にありません。大阪のナカノですが」と申し訳なさそうに言った。
そしたら、周囲が騒々しかったせいか、聞き取れなかったようで「やっぱりナカムラ君か。電気屋の鈴木だ。忘れたのか」って、それ、完全に人違いですからっ!
かなり慎重な性格なので、人違いをして話しかけた記憶はない。知り合いかなと思っても、声をかけずにうっちゃっておくか、向こうに気づいてもらえるように振る舞うことにしている。結構シャイである。
人違いじゃなく、見知らぬ人から声をかけられることはある。学会や研究会などではしょっちゅうだ。しかし、最近はボケてきてるし、新しく会った人の名前など、記憶できないという前提でいるから、まったくといっていいほど覚えられない。「先生、お目にかかるの、もう4回目なんですけど」とか、悲しそうな顔で言われると、すまんのぉと思いはするがどうしようもない。
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