厚生労働省の重篤副作用総合対策検討会は12日、スティーヴンス・ジョンソン症候群と中毒性表皮壊死融解症について、「重篤副作用疾患別対応マニュアル」(用語解説)の改定を概ね了承した。厚労省は、近くホームページなどで公表するとしている。マニュアルの改定は約10年ぶり。
スティーヴンス・ジョンソン症候群のマニュアルの主な変更点は、副作用の主要所見(必須)に「病理組織学的に表皮の壊死性変化を認める」「多形紅斑重症型を除外できる」を追加したことや、免疫グロブリン大量静注(IVIg)療法が保険適用となったことから、治療方法に「ヒト免疫グロブリン製剤400mg/kg/日を5日間連続投与する」と追記したことなど。
中毒性表皮壊死融解症に関しては、副作用の副所見に「軽度の病変でも少なくとも200倍視野で10個以上の表皮細胞(壊)死を確認することが望ましい」を追記。治療方法には、スティーヴンス・ジョンソン症候群と同様に、IVIg療法について記載を加えた。
各疾患のマニュアルについて厚労省は、関係学会等の協力を得ながら、最新の知見を踏まえた改定・更新を2016~20年度の5年で実施する。