中医協(森田朗会長)は12日に総会を開き、政府の規制改革会議が国家戦略特区構想の重点課題に位置づける特区内の先進医療制度の運用について承認した。対象は全国に15カ所ある臨床研究中核病院等と同水準の医療機関。先進医療の評価を速やかに開始できる体制作りを進め、申請から実施までの期間を現在の6カ月から3カ月程度に短縮することを目指す。
政府は3月末までに、国家戦略特別区域諮問会議で、国家戦略特別区の区域の指定案や方針を決定する見通し。世界トップクラスの「国際医療拠点」を作り、外国医師の診療、特例による病床新設・増床などに加え、保険外併用療養の拡充と速やかな実施を目指すとしている。
12日の総会では、厚労省案に異論は出なかったが、白川修二委員(健保連)が特区で承認した先進医療の取り扱いについて質問。厚労省担当官は「最終的には薬事承認、保険適用を目指す方針は通常の先進医療と変わらない」との考えを示した。