厚生労働省の「データヘルス改革推進本部」(本部長=塩崎恭久厚労相)が7月28日に開かれ、健康診断・医療・介護の情報を一元管理する「保健医療データプラットフォーム」の活用に向け、省内の体制強化を図ることを確認した。
同本部は今年1月に立ち上がり、2020年度までに保健医療データプラットフォームを構築する方針を示している。厚労省は7月4日、「国民の健康確保のためのビッグデータ活用推進に関するデータヘルス改革推進計画・工程表」を公表。それによると同本部では、保健医療データプラットフォームを活用して、①保健医療記録共有、②救急時医療情報共有、③パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)、健康スコアリング、④データヘルス分析、⑤科学的介護データ提供、⑥がんゲノム、⑦保健医療分野での人工知能(AI)―の7つのサービスの提供に向け、検討を進めている。同本部は28日、これらの実施に向けて省内の体制強化を図ることを確認した。
具体的には、改革全体の確実な実施に向けて、有識者による「データヘルス・支払基金改革アドバイザリーグループ(仮称)」を大臣直轄で設置する。さらに、今年7月の厚労省幹部人事で新設された次官級の医務技監が関係部局長を束ね、改革全体を統括することを明確化。その下に、7つのサービスに審査支払機関改革を加えた8つのプロジェクトチームを設置する。各チームは当面の間、概算要求に向けた作業を進めるとしている。