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新専門医制度の来年4月開始が正式表明─総合診療専門医は結局どうなった?【まとめてみました】

No.4869 (2017年08月19日発行) P.12

登録日: 2017-08-18

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  • 日本専門医機構は今月4日、新専門医制度を来年4月から開始する方針を正式に表明した。19番目の基本領域として新設される総合診療専門医は、同制度の目玉とされながら長らく議論の迷走が続いていたが、他の領域と同様、10月1日に専攻医の1次登録、12月中旬に2次登録を開始し、来年4月に研修が始まることが決まった(図1)。総合診療専門医の研修は結局どうなったのか、全体像を紹介しよう。

    ※日本専門医機構は8月18日、総合診療専門研修プログラムの応募期間を8月25日まで延長した。

    創設理念は「総合診療能力の学術的評価」

    専門医機構の「総合診療専門研修プログラム整備基準」では、総合診療専門医を基本領域の専門医として位置づけ、「総合的な診療能力を有する医師の専門性を学術的に評価」することとしている。また、その使命については「日常遭遇する疾病と傷害等に対して適切な初期対応と必要に応じた継続的な診療を全人的に提供」し、「地域のニーズを踏まえた疾病の予防、介護、看とりなど、保健・医療・介護・福祉活動」に取り組み、地域住民の「命と健康に関わる幅広い問題について適切に対応する」と謳っている。

    専門研修後の成果(アウトカム)としては、7つの資質・能力の獲得を求めている(表1)。地域を支える診療所や病院では在宅医療、緩和ケア、高齢者ケア等を含む多様な医療サービスを包括的かつ柔軟に提供できるように、総合診療部門のある病院では「臓器別でない」病棟診療・外来診療の提供ができるようになることをそれぞれ目指す。

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