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抗菌薬適正使用実践、中小医療機関も「まず第一歩を」【8学会ガイダンス】

No.4870 (2017年08月26日発行) P.24

登録日: 2017-08-18

最終更新日: 2017-08-23

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日本化学療法学会など8学会の合同委員会が17日、医療現場に即した形で「抗菌薬適正使用支援プログラム」(Antimicrobial Stewardship Program:ASP)を実践するためのガイダンスを公表した。抗菌薬適正使用に向けて、感染症診療・感染制御に関わる院内の医療従事者が取るべき行動をまとめたもの。感染症専門の医師やスタッフがいない医療機関に対しても「自施設で何ができるか、まず考えることから第1歩を踏み出すことが望ましい」としている。

ガイダンスでは、感染制御部門がある病院に対し、ASPを効果的に推進するため、医師、薬剤師を中心とする多職種専門チームを感染制御チーム(ICT)とは別に組織するよう求めている。ただし、現時点ではASPを行うための人的資源が不足していることから、ICTとのスタッフの兼務は可能としている。

一方で、感染症専門の医師、薬剤師が勤務していない中小医療機関や長期療養型施設など、専門チームを十分に組織できない医療機関が取るべき対応にも言及。感染症に興味と情熱を持つ人材であれば、看護師、臨床検査技師であっても、積極的に感染管理者として指名するよう促している。

処方医・医療専門職への抗菌薬適正使用に関する教育・啓発についても、「不要な抗菌薬の処方減少につながる」として、強く推奨している。

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