社会保障審議会の医療保険部会は24日、2018年度診療報酬改定の基本方針の骨子案を議論した。
骨子案では、かかりつけ医機能の評価や国民の希望に応じた看取りの推進などを含む地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進を重点課題としている。
同日の部会で、松原謙二委員(日本医師会)は、看取りについて、「かかりつけ医が連続して診られる仕組みの構築が必要」と指摘。24時間365日、1人の医師で対応するのは難しいとして、「これからの在宅医療で最も重要なのは診診連携。施策として実施してほしい」と強調した。白川修二委員(健康保険組合連合会)は、「人生の最終段階における医療は重要な課題。次期改定に盛り込むのは早いが、2020年度改定時には基本方針の中で、広い意味での高齢者に対する医療制度を検討してほしい」と訴えた。
骨子案ではこのほか、医療技術の進展や疾病構造の変化を踏まえた評価の必要性を指摘。がんの緩和ケアや認知症患者への適切な医療、精神医療を重点的な対応が求められる分野として列挙したほか、遠隔診療やICTなどの活用の推進を求めた。
厚生労働省は次回の部会で、基本方針骨子のとりまとめ案を提示する予定。