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特集:渡航者ワクチンの現状と課題

No.4789 (2016年02月06日発行) P.19

近 利雄 (THE KING CLINIC院長)

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-01-27

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監修:近 利雄

昨今,日本人の渡航,海外からの訪日者の増加で熱帯感染症や輸入感染症が以前よりも注目されるようになった。ところが,欧米と異なり,日本人渡航者はワクチンで予防可能な疾患(VPD)の予防接種や,予防薬,渡航時の健康管理のアドバイスなどを受けるために専門医療機関を受診することが著しく少ない。ワクチン接種機関はあれど,一般的にトラベルクリニックと呼ばれる渡航医学に精通する医療機関は国内にはまだ少なく,国産ワクチンでは予防しきれないという問題もあるが,渡航者の意識を変える必要もある。
本特集では,日々,トラベルクリニックや検疫所という渡航医学の最前線で活躍が目覚ましいスペシャリストに渡航前のトラベルクリニック受診の重要性をテーマに執筆を依頼し,単なるワクチン接種ではない渡航医学の重要性を通して渡航者の健康被害を最小限にするエッセンスを収載した。

1 成人と小児におけるワクチン選定法と国内の課題
東京山手メディカルセンター小児科,THE KING CLINIC非常勤小児科医 松本多絵
THE KING CLINIC院長 近 利雄

2 輸入感染症からみたワクチンの重要性─狂犬病について
厚生労働省関西空港検疫所検疫課検疫医療専門職 黒田友顯

3 トラベルクリニックとの連携の重要性─渡航先ではなく,「何をするのか」で決まるワクチン選定
りんくう総合医療センター総合内科・感染症内科医長 三島伸介

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