日本慢性期医療協会の武久洋三会長は12日の定例会見で、認知症専門の介護医療院「認知医療院」を創設することを提案した。次期介護報酬改定に向け、日本精神科病院協会と議論を進めたい考え。
武久氏は、中等度・高度の認知症患者が精神科病院に長期入院するケースが多いことを問題視。2025年の認知症患者数は700万人にまで増加するとの推計や認知症治療薬が存在しないことを踏まえ、病状が安定している患者は「病院の病床ではなく、介護医療院(で診る)という発想が良いのではないか」と指摘した。認知医療院には精神科病院の空きベッドを活用したいとしている。
患者受け入れの基準については、日常生活自立度が「Ⅲa~Ⅳ」とし、「Ⅳ」以上の患者は入院で対応すべきとした。