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在宅自己注射指導管理料の対象薬剤の基準見直し―中医協総会

No.4910 (2018年06月02日発行) P.18

登録日: 2018-05-23

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中央社会保険医療協議会総会は23日、厚生労働省が提案した在宅自己注射指導管理料の対象薬剤に関する運用基準の見直しを了承した。薬剤の種類に応じて確認事項を追加するなどしている。新基準の適用日は23日。

現在、在宅自己注射指導管理料の対象薬剤は、2016年8月の中医協総会で了承された運用基準に基づき判断されている。

同日の総会で厚労省は、現在の運用基準について見直しの必要性を指摘する意見があることを紹介した上で、①薬剤の種類に応じた取扱い、②診療上の必要性の確認、③バイオ後続品、④再評価―の4項目を運用基準に追加することを提案した。

具体的には、これまで区別していなかった薬剤の種類を「Ⅰ発作時に緊急投与が必要な薬剤」「Ⅱ補充療法に使用する薬剤」「Ⅲ上記以外」に3分類。

診療上の必要性については、学会から提出される要望書に関して安全性の確認や対象患者の要件など具体的な記載を求め、生物学的製剤等が含まれるⅢについては、要望書を提出した学会以外の学会の意見を確認するなどして、より多角的な視点での検討を行うこととした。

バイオ医薬品(用語解説)の後続品であるバイオ後続品については、タンパク質のアミノ酸配列が先行品と同じでも、生体内での活性が異なる場合があり、医薬品としての有効性・安全性が同一とは限らない。そのため、当分の間、個別品目ごとに中医協で審議する。

また、改定時のタイミングで対象薬剤の再評価を行うことも追加。2020年度診療報酬改定時にも、すでに在宅自己注射指導管理料の対象となっている薬剤に新運用基準を適用して再評価を行う。

■エタネルセプトのバイオ後続品を対象薬剤に追加

新運用基準を踏まえ、同日の総会では「エタネルセプト(遺伝子組換え)」のバイオ後続品について審議。治験成績や先行品の使用成績などから特段の問題はないとして、在宅自己注射指導管理料の対象薬剤に追加することを決定した。

【バイオ医薬品】:遺伝子組換え技術や細胞培養技術等を応用して、微生物や細胞が持つタンパク質(ホルモン、酵素、抗体等)等を作る力を利用して製造される医薬品。インスリン(糖尿病治療薬)、インターフェロン(C型肝炎治療薬)、リツキシマブ(抗がん剤等)などがある。

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