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横川吸虫症(有害異形吸虫症を含む)

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  • ■治療の考え方

    薬剤内服による駆虫を行う。横川吸虫も有害異形吸虫も同じである。

    プラジカンテル(ビルトリシド®600mg錠)は吸虫感染症全般にわたって高い駆虫効果を示す薬剤で,副作用も不定の消化器症状など一般に軽微である。

    ■治療上の一般的注意&禁忌

    【注意】

    今日,吸虫類の駆虫薬は,プラジカンテルが唯一の選択薬剤であり,同剤はほぼすべての吸虫類に有効であるが,対象となる吸虫によって推奨される用量が異なるので確認すること。

    プラジカンテルはWHOのModel List of Essential Medicinesに挙げられているが,妊婦への安全性は確立されていない。

    授乳中の女性は駆虫薬服用後72時間以内の授乳を控えることが求められる。

    【禁忌】

    プラジカンテルは,リファンピシン服用者には禁忌である。

    わが国では妊娠4カ月未満の妊婦への投与は行わない。妊娠中の駆虫を行う緊急性は高くない。

    ■典型的治療

    【薬物療法】

    プラジカンテルの内服がきわめて高い駆虫効果(ほぼ100%)を示す。代替薬はない。

    一手目:ビルトリシド®600mg錠(プラジカンテル)20~40mg/kg 分2(1日間)

    二手目:〈処方変更〉ビルトリシド®600mg錠(プラジカンテル)40mg/kg 1日1回(早朝空腹時,2時間後に下剤)

    【副作用】

    時に過敏症,発熱,悪心,嘔吐,腹痛,下痢などがみられるが,一般に軽度である。

    ■偶発症・合併症への対応

    濃厚感染で蛋白漏出症候群を呈する場合は,駆虫とともにその処置をとること。

    ■乳幼児への対応

    慎重に投与すること。

    ■高齢者への対応

    腎機能,肝機能などの低下がある場合には注意が必要である。

    ■文献・参考資料

    【参考】

    ▶ 寄生虫症薬物治療の手引き-2016-改訂9.0版.

    [http://trop-parasit. jp/HTML/page-DL. htm]

    【執筆者】 太田伸生(東京医科歯科大学大学院歯学総合研究科国際環境寄生虫病学教授)

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    コチラより

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