□外陰部は,産婦人科・泌尿器科・皮膚科・肛門外科にまたがる「プライベートパーツ」と呼ばれ,デリケートな対応が必要とされる。
□最も高頻度に遭遇する疾患のひとつであり,薬疹,腫瘍性疾患をはじめ,ケジラミ,疥癬,膿痂疹,バルトリン腺炎,腟炎など多くの疾患が関連している。細菌,真菌,原虫,寄生虫,ウイルスなど,感染症の病原体は数多く存在する。
□症状としては帯下,におい,外陰部の違和感・そう痒感・疼痛が主である。
□原因となる病原体が異なっていても症状が似ていたり,同じ病原体によるものでも症状が多彩であったり,診断・治療が難しい場合がある。
□臨床症状の十分な問診と,外陰部の肉眼的所見や帯下の量・性状・においを観察することが重要で,確定診断のために検査を行う。特に帯下の生食懸濁標本や,外陰部擦過物のKOH懸濁標本の鏡検が重要である。
□正常の腟内は乳酸菌が乳酸を産生し酸性に保たれ(pH5.0以下),帯下の生食標本を鏡検すると長桿菌のみである。腟内細菌叢が正常かどうかを判断することも重要である。
1190疾患を網羅した最新版
1252専門家による 私の治療 2021-22年度版 好評発売中
PDF版(本体7,000円+税)の詳細・ご購入は
➡コチラより