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jmedmook12 いきなり名医!どう診る?日常診療に潜む睡眠障害 その訴え、あなどるべからず!

すべての診療科に関わる現代病“睡眠障害”をどう診る?

定価:3,850円
(本体3,500円+税)

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著: 林田 健一(スリープ&ストレスクリニック院長)
判型: B5判
頁数: 168頁
装丁: 2色刷
発行日: 2011年02月25日
ISBN: 978-4-7849-6411-6
付録: -

睡眠に関する問題は多岐にわたり、すべての診療科に関わる現代病としてもはや日常診療で無視できない存在です。ジェネラリストは睡眠に関する問題に対し初期対応をどうすればよいか、また専門医へ紹介するタイミングなど、とにかくわかりやすく実践的な内容です。睡眠専門医である著者がそのポイントを押さえて余すところなくお伝えします!

診療科: 内科
  精神科 精神科
シリーズ: jmedmook

目次

第1章 診察室で役立つ睡眠に関する基礎知識
1 たかが睡眠、されど睡眠─現代人の睡眠が危ない!
2 適切な睡眠がとれていないと… ─睡眠障害による心身への影響
3 眠ることがこんなに大切なわけ─睡眠の役割
4 正しい眠り、自然な眠りとは?─正常睡眠のメカニズム
5 睡眠障害にはどんな疾患があるの?─睡眠障害の分類と必要な検査

第2章 「睡眠」で悩む患者さんをどう指導したらいいですか?
6 よい睡眠のためには、とにもかくにも睡眠衛生指導が基本!
7 睡眠習慣や症状の把握、睡眠衛生指導には睡眠日誌を利用しよう!

第3章 「眠れない」患者さんをどう診たらいいですか?
8 不眠を訴える患者さんへの問診のポイントはこれだ!
9 不眠治療の第一歩は不眠の原因(5つのP)を探れ!
10 不眠を呈する患者さんの鑑別─それってホントに不眠症?
11 不眠症の治療(1)─日々の診療にも取り入れられるプチ認知行動療法のススメ
12 不眠症の治療(2)─睡眠薬による治療のターゲットとゴールはこれだ!
13 不眠症の治療(3)─睡眠薬の実践的処方テクニック
14 不眠症の治療(4)─睡眠薬投与の際の注意点

第4章 「日中眠い」患者さんをどう診たらいいですか?
15 日中眠い患者さんの鑑別のポイントはこれだ!
16 過眠をきたす代表的な睡眠障害(1)─夜間の睡眠が問題で二次性に生じる過眠
17 過眠をきたす代表的な睡眠障害(2)─覚醒維持機能の低下が原因で起こるナルコレプシー,特発性過眠症

第5章 寝ぼけや眠っている間の行動異常をどう診たらいいですか?
18 睡眠時随伴症の鑑別ポイントはここにあり!
19 寝ぼけ・行動異常を引き起こすその他の疾患

第6章 産業職域で問題になる睡眠障害にはどう対応する?(症例提示)
20 眠気を訴える社員への対応
21 閉塞性睡眠時無呼吸症候群の社員への対応
22 遅刻や欠勤を繰り返す社員への対応、シフトワークがある社員へのアドバイスは?

第7章 日常診療でよく遭遇する睡眠障害のマネージメント(症例提示)
23 不眠症
24 閉塞性睡眠時無呼吸症候群
25 ナルコレプシー、特発性過眠症
26 概日リズム睡眠障害
27 レム睡眠行動傷害
28 むずむず脚症候群

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序文

巻頭言
「日本人の5人に1人は睡眠に悩む時代」と言われて、早10年が経過しました。以前は、“睡眠障害と言えば不眠症”という認識がほとんどで、眠れない患者さんに睡眠薬や抗不安薬を投与し、うまくいかないケースは精神科へ紹介するパターンが定番でした。ところが、睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome;SAS)がクローズアップされ、“昼間の眠気も睡眠障害”と認識されるようになり、さらにSASによる心血管系リスクも注目され、“命に関わる睡眠障害”として、呼吸器・循環器内科、精神科、耳鼻咽喉科、歯科・口腔外科など複数の診療科による総合診療体制の必要性から、総合型睡眠センターが設立されるようになりました。
睡眠障害による弊害は、単に“眠れない”や“昼間の眠気”にとどまらず、作業効率の低下や重大事故にもつながる可能性があり、産業医学的側面や社会的影響からも、そのマネージメントはきわめて重要です。また最近は、睡眠障害と生活習慣病やうつ病との関係、職場・学校における眠気や睡眠リズムの問題など、睡眠に関する問題は多岐にわたり、すべての診療科に関わる現代病として、もはや日常診療で無視できない存在になっています。
近郊に総合型睡眠センターがあって、いつでも連携できる体制が理想的ですが、残念ながら地域格差や、都市部のセンターには患者が集中し、検査や初診まで数カ月待ちという状況があるのが現状です。決して稀ではない睡眠障害の初期対応や、安定期のフォローアップは、ジェネラリストのお力を借りて、医療連携を図ることが求められています。
そこで本書は、臨床の第一線でご活躍のジェネラリストが、睡眠に関する問題の初期対応や専門医へ紹介するタイミングなど、「とにかくわかりやすくて実践的な内容」を目指し、これまで私が睡眠専門医として、精神科医として、産業医として診療している際に心がけているポイントを中心に構成しています。既にSASの診療に当たられていて、他の睡眠障害の治療も迫られている先生や、睡眠医療に興味がある先生のお役にも立てれば幸いです。
本書をきっかけに、少しでも多くの先生方に睡眠障害診療を身近に感じてもらい、睡眠専門医との医療連携に貢献できればと願っています。

2011年2月
スリープ&ストレスクリニック院長 林田健一

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正誤情報

下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。

・ 19ページ 「図2 覚醒状態と睡眠状態の脳」中の記述

〈誤〉「縫線核(セレトニン作動性神経系)」→〈正〉「縫線核(セロトニン作動性神経系)」

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・ 45ページ 「表3 不眠をきたす可能性のある代表的薬剤」中の記述

〈誤〉「下記をご参照ください。」→〈正〉「下記をご参照ください。」

嗜好品その他 アルコール,カフェイン,ニコチン,ニコチン製剤
抗パーキンソン病薬 ドパミン製剤,MAO-B阻害薬,ドパミンアゴニスト,ドパミン放出促進薬,抗コリン薬
降圧薬 β受容体遮断薬,カルシウム拮抗薬
ステロイド製剤 プレドニゾロンなど
気管支拡張薬 テオフィリンなど
抗ヒスタミン薬  
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI) 痛み
制吐薬 ドパミンD2遮断薬
抗腫瘍薬  
その他 インターフェロン製剤,インターロイキン製剤



嗜好品その他 アルコール,カフェイン,ニコチン,ニコチン製剤
抗パーキンソン病薬 ドパミン製剤,MAO-B阻害薬,ドパミンアゴニスト,ドパミン放出促進薬,抗コリン薬
降圧薬 β受容体遮断薬,カルシウム拮抗薬
ステロイド製剤 プレドニゾロンなど
気管支拡張薬 テオフィリンなど
抗ヒスタミン薬  H2ブロッカー
抗うつ薬 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI),セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)など
制吐薬 ドパミンD2遮断薬
抗腫瘍薬  
その他 インターフェロン製剤,インターロイキン製剤


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