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上級医を目指す循環器治療手技 PCI【350本の動画を含む電子版付】

定価:7,920円
(本体7,200円+税)

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編著: 門田一繁(倉敷中央病院 副院長/循環器内科 主任部長)
判型: B5判
頁数: 316頁
装丁: 口絵カラー
発行日: 2021年11月12日
ISBN: 978-4-7849-6318-8
版数: 第1版
付録: 無料の電子版が付属(巻末のシリアルコードを登録すると、本書の全ページを閲覧できます)

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・圧巻の動画350本! 施設の枠を超え,PCIの工夫がここに集結。
・「上級医になったら遭遇するかも」では遅い!――“いま”頭に入れておくべき知識を症例ベースでリアルに解説。
・そのとき,上級医はどう対応したか――自施設ではなかなかみられない稀なケースも多数収載。

診療科: 内科 循環器内科

目次

1章 特殊な病態に対する対応
1 特発性冠動脈解離による急性冠症候群
2 大動脈解離に伴う急性心筋梗塞
3 冠動脈拡張症に伴う多量血栓病変
4 川崎病に対するPCI ─ 石灰化に伴う狭窄

2章 ガイディングカテーテル
1 右冠動脈医原性解離のベイルアウト
2 カテーテルによるコレステロール塞栓症

3章 ガイドワイヤー
1 ガイドワイヤーによる冠動脈穿孔のベイルアウト
2 ガイドワイヤーの離断と末梢捕捉
3 分岐枝ワイヤー選択困難 ─ reverse wireの工夫
4 側枝のjailed wireスタックからのベイルアウト
5 ガイドワイヤーによる側副血行路の損傷 ─ 中隔枝
6 ガイドワイヤーによる側副血行路の損傷 ─ 心外膜血管

4章 バルーン
1 バルーン通過困難
2 バルーンデフレート不能による抜去困難
3 バルーンによる冠動脈破裂
4 分岐部/ステントストラットバルーン通過困難
5 有効なPOTの考え方と実施方法

5章 ステント
1 ステントデリバリー困難
2 ステント脱落
3 ステント変形
4 ステントフラクチャーによる再狭窄
5 冠動脈ステント入口部突出例に対する再PCI
6 グラフトマスター使用例

6章 ロータブレーター
1 高度屈曲病変に対するロータブレーターの工夫
2 ロータブレーターで高度バイアス発生時の対応
3 ロータブレーターによる冠動脈穿孔
4 ロータブレーター後のslow flow/no flow
5 ロータブレータースタック症例からのベイルアウト

7章 IVUS
1 IVUS抜去困難 ─7Frのガイディングカテーテル使用時
2 IVUS抜去困難 ─6Fr以下のガイディングカテーテル使用時

8章 特殊な病変に対する対応
1 OCTガイド ─ 2ステントストラテジー
2 石灰化病変でOCTが有効であった症例
3 HITによるステント血栓症
4 超遅発性ステント血栓症
5 冠動脈血腫形成および血流低下をきたした症例
6 TAVI時冠動脈インターベンション施行例
7 TAVI後冠動脈インターベンション施行例
8 心筋ブリッジのため虚血評価困難な症例
9 高度石灰化病変─Coronary Orbital Atherectomy System
10 左主幹部3分岐病変

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序文

PCIの手技の上達のためには,基本的な手技から,より複雑な手技を症例から学ぶとともに,様々なトラブルや合併症の対処法を自分で経験し,あるいは他の術者の症例をカテ室で実際に共有することが重要である。このことをスタッフに勧めてきたし,また,個人的にもそのように心がけてきた。ただ,現在,様々なデバイスの導入や手技の向上で,従来は数%の頻度で認めていた合併症を経験することが減ってきている。実際に,ステントデリバリー困難な高度屈曲病変でも,ガイドエクステンションカテーテルを用いることで,より安全で,確実にステントの留置ができるようになってきているし,また,血管内イメージングの活用で,冠動脈穿孔などの合併症を経験することも非常にまれになっている。
そのようななか,合併症の適切なベイルアウト法などをあらかじめ確認しておき,実際に合併症を経験した時の手技や対応に生かせるようにしておく必要がある。今回,日本のPCIのエキスパートの先生方に合併症時の対応や予防法,さらには複雑病変に対するPCIの“tips and tricks”などを,御自身のこれまでの豊富な経験のなかから,症例を選択し,提示していただくとともに,ご解説をお願いした。また,紙面のみでなく,多くの動画を付けていただくことで,その理解が深まり,ビデオライブのような側面ももたせることができた。それぞれの手技や対応には各先生のこれまでの経験に裏打ちされた理論があり,それをもとにした治療の工夫を学ぶことのできる教育ツールになったものと思われる。
PCIの手技上達のための内容としては不足しているものも多いと思われるが,今回,編者として,各種デバイス,病態,病変関連の40のテーマに絞り,原稿を依頼させていただいた。原稿を読ませていただくなかで,各先生方のPCIの手技に対する深い思いとこだわり,さらには論理性を随所に感じ取らせていただいた。本書を活用し,理論と実践を深め,PCIの上級医をめざしていただければ幸甚である。

2021年10月
倉敷中央病院 副院長/循環器内科 主任部長 門田一繁

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