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〈エビデンスと実践を重視した〉 シーン別 内科病棟頻用薬の使い方【電子版付】

難解で複雑な専門医の処方をひもとき,理解を深める!

定価:5,500円
(本体5,000円+税)

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編集: 大塚勇輝(岡山大学病院総合内科・総合診療科)
編集: 片岡仁美(京都大学医学研究科医学教育・国際化推進センター)
判型: B5判
頁数: 316頁
装丁: 2色部分カラー
発行日: 2023年12月21日
ISBN: 978-4-7849-7353-8
版数: 初版
付録: 電子版付き

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・病棟でよく遭遇する32の疾患・18の症状を取り上げ,薬剤の特徴・実践的な使い方をまとめました。
・第1章では,入院で薬剤調整を行うことが多い内科疾患について,入院から退院までの一連の経過を提示しつつ,典型例における処方メニューを紹介しています。第2章では,どの疾患の患者でも遭遇しうる症状・徴候への対処法について解説しました。3章では,薬剤の中止にまつわるトピックを取り上げています。
・エビデンスを重視しつつ,教科書には掲載されにくい経験的治療についても,あえて触れながら解説している点が特徴です。
・若手医師にとって,病棟での「薬の使い方」に関する理解が少しでも深まることを目指し制作した1冊。明日からの診療と研修にぜひお役立てください。

診療科: 総合診療 治療一般

目次

1章 主要疾患
A 消化器疾患
1 消化性潰瘍 【原田 智・竹内利寿】
2 潰瘍性大腸炎 【平岡佐規子】
3 アルコール性肝障害・肝性脳症 【大西理乃】
B 循環器疾患
4 急性心筋梗塞/急性冠症候群 【長谷川 峻・佐々木達哉】
5 うっ血性心不全 【檜垣彰典・山口 修】
6 心房細動(頻脈性不整脈) 【上岡 亮・森田 宏】
7 急性肺塞栓症/深部静脈血栓症 【鈴木大志・堀内正夫・平岡栄治】
C 内分泌疾患
8 (相対的)副腎不全 【大國皓平・大塚文男】
9 バセドウ病/甲状腺クリーゼ 【岸田雅之・小松原基志】
10 SIADH(低ナトリウム血症) 【大國皓平・大塚文男】
11 低カリウム血症 【伊東悠貴・藤田芳郎】
D 代謝疾患
12 糖尿病 【常見亜佐子・綿田裕孝】
13 高血糖緊急症(DKA/HHS) 【小林尭広・大野 洋介・田中祐司】
14 低栄養・Refeeding症候群  【福田 舞・山本剛史】
E 腎臓疾患
15 慢性腎不全 【上村貴之・鶴屋和彦】
16 慢性腎不全の増悪(AKI on CKD)  【玉城裕行・鶴屋和彦】
F 呼吸器疾患
17 間質性肺炎 【番場祐基】
18 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 【金子 恵・原 悠・金子 猛】
G 血液腫瘍疾患
19 鉄欠乏性貧血 【川端 浩】
20 特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病(ITP) 【柏木浩和】
21 化学療法中の合併症管理(発熱性好中球減少症,血管外漏出) 【山内照夫】
H 神経疾患
22 脳梗塞 【佐藤恒太】
23 パーキンソン病 【山本大介】
24 てんかん 【大島智弘・加藤豊文】
I 膠原病及び類縁疾患
25 顕微鏡的多発血管炎 【佐田憲映】
26 高齢発症関節リウマチ 【杉原毅彦】
27 炎症性単関節炎(痛風・偽痛風など) 【中本尚希・吉田雄介】
J 感染症疾患
28 誤嚥性肺炎 【大浦 誠】
29 GPC菌血症・感染性心内膜炎 【萩谷英大】
30 無菌性髄膜炎 【谷口俊文】
31 肺結核と潜在性結核感染症(LTBI) 【山下裕敬・岡 秀昭】
32 真菌感染症 【大橋祐介・森 信好】

2章 頻度の高い症状・症候
1 発熱 【佐田竜一】
2 腹痛 【清水海斗・大濱弘光】
3 頭痛 【桐山英樹 】
4 神経痛  【鋪野紀好】
5 病棟で使う麻薬 【大竹健人・石上雄一郎】
6 血圧上昇 【花山宜久・長谷川 功】
7 血圧低下 【土方貴道・吉野俊平】
8 嘔気・嘔吐 【森田吉則】
9 便秘 【城野 紡・結束貴臣・中島 淳】
10 下痢 【杉原雄策】
11 排尿障害 【井上翔太】
12 不眠 【神田優太・高江洲義和】
13 せん妄 【井上真一郎】
14 瘙痒 【千貫祐子】
15 褥瘡 【大塚正樹】
16 接触皮膚炎 【加藤則人】
17 口腔内に用いる薬剤 【山中玲子】
18 処置時の鎮静 【又野早都子・金澤剛志】

3章 薬剤の中止
1 薬剤熱と薬疹 【石井義洋】
2 ポリファーマシー 【黒川智美・鵜木友都】

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序文

「処方」は医師になって初めてできることであり,内科医にとって「薬」とは,まさに外科医における手術のように,治療において大きな武器となります。一方で,医師になって経験の浅い研修医・レジデントにとって患者さんへの「薬の処方」は,自身の経験もふまえると,たとえ1粒の錠剤であったとしても非常に勇気が必要なことです。日々,新規薬剤が承認されていく中で,添付文書や教科書類だけをみながら薬剤を使用するのは難しく非現実的です。特に新専門医制度が開始され,初期研修医だけではなく,多くの内科系レジデントが自身の志望科以外の診療科をローテーションし,主治医にならざるをえない状況も増える中で,そうした若手医師に少しでも病棟での「薬の使い方」をイメージして頂ければと,ベテランと若手がタッグを組んで本書を企画しました。
前半の第1章では,特に入院で薬剤調整を行うことが多いと思われる各内科領域の疾患を取り上げ,入院から退院までの一連の経過を提示しつつ,シーンごとに典型例における処方メニューをそれぞれの専門家に解説して頂きました。後半の第2章では趣向を変え,どの疾患の患者さんでも遭遇しうる症状・徴候への対処法について解説して頂きました。各専門医取得の病歴要約の際などにも対応できるように,エビデンスを重視して積極的に文献引用しつつ,実践に応用できるよう成書には掲載されにくい経験的治療についてもあえて触れて頂いています。
本書を通じて難解で複雑な専門医の処方が少しでも若手医師にとって理解可能なものとなり,明日からの診療と研修に役立てて頂くことができれば幸いです。

2023年11月
岡山大学病院 総合内科・総合診療科
大塚勇輝,片岡仁美

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正誤情報

下記の箇所に誤りがございました。謹んでお詫びし訂正いたします。

・ 235ページ 処方例①緊急降圧

<誤>ペルジピン®10mg注(ニカルジピン)0.1mg/mL+生理食塩液90mLを0.5~6μg/kg/分で持続静注(体重50kgの場合:初回25μg/分=0.25mg/分= 0.25mL/分で開始) 

<正>ペルジピン®10mg注(ニカルジピン)+生理食塩液90mL<0.1mg/mLの溶液に>を0.5~6μg/kg/分で持続静注(体重50kgの場合:初回25μg/分=0.025mg/分=0.25mL/分で開始) 

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