編著: | 内西兼一郎(国際医療福祉大学教授) |
---|---|
判型: | B5判 |
頁数: | 186頁 |
装丁: | 口絵カラー |
発行日: | 2001年11月20日 |
ISBN: | 4-7849-6106-2 |
版数: | 第2版 |
付録: | - |
症例を疑似体験しながら,末梢神経疾患に関する知識を頭にたたき込んでいく構成になっています。
末梢神経に関する外傷,変性,絞扼性神経障害,腫瘍など21症例を掲げ,その来院から診断,治療に対し専門医はどのように対処していくか。あなたも主治医になって挑戦して下さい。
診療科: | 整形外科 | 整形外科 |
---|
シリーズ: | 整形外科専門医を目指すケース・メソッド・アプローチ シリーズ |
---|
1. 正中神経断裂
2. 尺骨神経断裂
3. 橈骨神経の完全断裂,長・短橈側手根伸筋の筋断裂
4. 橈骨神経麻痺
5. 特発性正中神経高位麻痺
6. 特発性前骨間神経麻痺(または前骨間神経症候群)
7. 特発性後骨間神経麻痺
8. 上腕骨顆上骨折に伴うVolkmann拘縮
9. 手根管症候群
10. 特発性手根管症候群
11. ギヨン管症候群と上腕骨外上顆炎の合併
12. 肘部管症候群
13. 肘部管症候群+頚部神経根症
いわゆる重複神経障害(double lesion neuropathy)
14. 胸郭出口症候群
15. 足根管症候群
16. Morton病
17. 腕神経叢損傷
18. 左外傷性腕神経叢麻痺(叢部損傷)
19. 上腕切断の再接着後の機能再建
20. グロムス腫瘍
21. 反射性交感神経性ジストロフィー
近年、大いに医学が進歩し、その推移のスピードが速いことから、整形外科の中でもすべての領域に関して、常に最善の処置を講ずることがきわめて困難になっています。ことにあたり、それぞれの専門医に相談できれば問題はありませんが、現実には1人で悩むことが少なくありません。そのような時に、専門医のレベルに合わせたQ & A形式の知識を問う本シリーズが1997年に刊行されました。本シリーズは、臨床において種々の領域の疾患に遭遇する整形外科医にとって、適切なヒント、解答を与えてくれるものとして、多くの読者に受け入れられました。
初版から4年が推移しましたので、ここに若干の手直し、修正、追加を行いまた新しく6症例を加え第2版を編集し、発刊することになりました。
本書は、末梢神経損傷および疾患に関するもので、外傷、変性疾患、絞扼性神経障害さらには腫瘍とほぼ全領域を網羅し、21例のcaseが提示されています。
末梢神経の障害や疾患は、整形外科の臨床の中で決して少ないものではなく、知覚障害としてのしびれ感や疼痛、運動障害としての脱力や筋萎縮、運動機能不全を訴えて来院する患者さんはとても多いものです。脳や脊髄など中枢神経の疾患や末梢循環不全など、血行、リンパ行の循環障害でも同様の愁訴となり、診断に苦慮することがしばしばあります。また、基本にのっとった検索手段により的確な診断を下しても、いざ治療にあたり、その治療方法の決定が困難なことも多く、そのような時に、本書から専門医ならばいかに対処するかを読みとることが、とても有用であると思います。
読者は自らの経験をもとに、それぞれの専門医の意見を読み、大いに参考にして臨床に役立てていただきたいと思います。
各症例の著者は、いずれも研究に臨床に現在活躍されている方ばかりです。読者の先生方のお役に立てれば、編者として大いに幸甚と存じます。
2001年10月
編者 内西兼一郎