わが国のロボット支援手術の臨床応用は,2000年3月に開始され,2018年4月にようやく5領域で保険適用されるに至った。患者のQOLを考慮した医療の質の向上に向けて,コンピュータサイエンスの発展を背景に今後さらに先端医工学を基盤とした未来医療の発展が期待されている。より正確な患者の生体情報(多元計算解剖学)と,精密な動きを可能とする手術支援ロボットや,医師の判断を支援する人工知能を用いた手術ナビゲーションシステムとの統合への実現も間近い。現状のロボット支援手術と将来の展望について概説して頂いた。
(Hashizume M, et al:Surg Endosc. 2002;16(8):1187-91.)
1 ロボット支援手術のトレーニングの実際
松本純夫
2 消化器外科領域におけるロボット支援手術の現状
鶴 安浩,中内雅也,稲葉一樹,杉岡 篤,宇山一朗
3 胸部外科領域におけるロボット支援手術の現状
中村廣繁,谷口雄司,三和 健,春木朋広
4 泌尿器科領域におけるロボット支援手術の現状
小林 聡,江藤正俊