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「オンライン診療」について【聞かせてください! 現場のホンネ】(86)

No.4924 (2018年09月08日発行) P.70

登録日: 2018-09-09

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今年度診療報酬改定では初めて、オンライン診療に関する項目が新設されました。オンライン診療の普及の是非について、先生方はどう考えているのでしょうか。また導入は進んでいるのでしょうか。今回は90人の先生からご回答をいただきました。

オンライン診療に「賛成」と回答したのは21人(23%)、「どちらかといえば賛成」は27人(30%)で、半数以上の先生は、オンライン診療に賛成であることが分かりました。「反対」と回答したのは5人(6%)、「どちらかといえば反対」は11人(12%)でした。「どちらともいえない」は26人(29%)でした。

■導入には慎重派が多数

導入状況について尋ねたところ、最も多かったのは「導入する予定はない」で29人(33%)でした。次いで多いのは「どちらともいえない・未定」で25人(29%)。「検討中」が15人(17%)と続きました。「すでに導入している」「導入する予定がある」は合わせて6人(7%)にとどまっていました。オンライン診療の普及に賛成の声が多い一方で、実際に導入に踏み切っている先生方は多くはないというのが現状のようです。

「導入する予定はない」理由として多く寄せられたのは、「対面診療が必要」(勤務医・内科)、「触診・聴診が直接できない」(開業医・内科)、「対面で患者に触れて初めて診療と呼ぶのでは?」(開業医・内科)など対面診療が基本だとする声。

「設備、体制的に無理」(勤務医・内科)、「当院の電子カルテでは対応できない」(勤務医・内科)など設備面や、「機材購入費用、ランニングコストに対する補償、加算がない。再診料、指導料が低く抑えられている」(開業医・内科)、「機器にコストをかけられない」(勤務医・眼科)といった費用面での懸念を示す声も目立ちました。

また、「離島など特殊な場所でなければ、やる必要はないと思う」(開業医・内科)、「ノウハウが分からない」(勤務医・内科)、「セキュリティの問題がある」(薬剤師)といった意見も集まりました。



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