今月6日に発生した北海道胆振東部地震を受け、学会が注意喚起を行っている。
日本静脈学会と日本循環器学会は被災者と報道機関に対し、エコノミークラス症候群に関して注意を呼びかけた(http://www.j-circ.or.jp/hokkaido_eq2018/files/20180618_vte.pdf)。両学会によると、避難所、車中泊の被災者は過去の中越地震、東日本大震災、熊本地震などの災害で高率にエコノミークラス症候群を引き起こし、命を奪う原因となったと指摘。その上で、エコノミークラス症候群の予防に重要なことは、①足を動かす(足首を曲げ伸ばしして上下に動かす運動をする、歩行する、長時間自動車のシートに座った姿勢で眠らない、ふくらはぎのマッサージをする)、②水分を十分にとる―であると強調した。
日本感染症学会は災害現場・避難所で医療にあたる医師向けに「地震・津波後に問題となる感染症―Version 2」をホームページに掲載(http://www.kansensho.or.jp/disaster/1806_earthquake_disaster.pdf)。この中で、災害時に危険が増加する感染症や避難生活時に問題となる感染症、災害時にみられる感染症の症候別鑑別診断について周知している。