風疹の届出数が関東地方で大幅に増加していることを受けて、厚生労働省は2日、今後全国的に感染が拡大する可能性があるとして、風疹対策に関する通知を発出した。
特に届出数が増加している東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、愛知県の5都県の医療機関に対して、抗体価が低いことが判明した妊娠を希望する女性と妊婦の同居家族に優先的に任意接種を行うことを要請した。
任意接種を行うために乾燥弱毒生麻疹風疹混合(MR)ワクチンを卸売販売業者に発注する際には、予約状況等を勘案した上で必要最低限の量を発注し、「一度の発注で2週間分を上限とすることを原則とする」としている。10月5日以降、任意接種を行うために発注する際には、卸売販売業者から示された様式を使用するとした。
MRワクチンの流通に関しては、製造販売業者と販売会社が定期接種を円滑に実施できるよう過去の出荷実績の100%を目安に出荷する、いわゆる出荷調整を実施している。この点について通知では、製造販売業者と販売会社に対し、5都県の過去の出荷実績の80%を目安に任意接種分として10月以降、追加で出荷することも依頼したことも明記した。
関連記事
妊娠希望者と家族に風疹抗体検査を推奨―厚労省
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=10789
No.4928 (2018年10月06日発行) P.19