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特集:がん化学療法中の神経毒性にどう対処するか

No.4932 (2018年11月03日発行) P.27

監修: 田村和夫 (福岡大学医学部総合医学研究センター教授)

登録日: 2018-11-05

最終更新日: 2021-01-07

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監修:田村和夫(福岡大学医学部総合医学研究センター教授)

■監修のことば

がん化学療法に伴う辛い副作用の1つが神経毒性である。初期の段階では患者の自覚的な訴えが主で,重篤化し機能障害が起こるまで神経障害が確認できない。さらに進むと可逆性を失い,不自由な生活を生涯強いられる。神経毒性は,中枢から抹消神経まで種々のレベルで生ずる。本特集では「四肢のしびれ」を中心とする抹消神経障害に加えるに,傾眠傾向から白質脳症に至る中枢神経障害,外部から種々の情報を得る感覚器の障害も取り上げられている。味覚を始め五感の障害や認知機能低下は日常生活を直撃する。神経障害に対する根本的な治療がない中,早期発見と多職種チームによる適切な対処が必須である。がんは高齢者の慢性疾患で,多病・多薬である。専門病院と一般病院・診療所との連携,患者日誌の共有が重要である。本特集を理解頂き,患者がQOLを維持しながら治療が完遂できるよう支援を頂ければ幸いである。

■目次

1 中枢神経毒性の症状と対応
平山泰生(東札幌病院血液腫瘍科部長)

2 末梢神経毒性の症状と対応
吉田陽一郎(福岡大学医学部消化器外科准教授)
長谷川 傑(福岡大学医学部消化器外科教授/診療科長)

3 感覚器障害の症状と対応
古川孝広(国立がん研究センター東病院先端医療科/乳腺・腫瘍内科)
内藤陽一(国立がん研究センター東病院先端医療科/乳腺・腫瘍内科)

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