厚生労働省老健局は19日、『これからの地域づくり戦略:集い・互い・知恵を出し合い 3部作1.0版』と題する冊子を公表した。介護予防・日常生活支援を「地域づくり」と位置づけ、自治体に対して積極的な地域づくりの取組を要請している。
冊子では、これからの介護保険について、今後高齢化が進み、人手不足の時代が続く中で「保険給付頼りではなく、本人の力や住民相互の力も引き出して、介護予防や日常生活支援を進めていくことをもう1つの柱にしていくことが必要」と指摘。その上で「このことは、高齢介護福祉政策にとどまらない、『地域づくり』を進めることとほぼ同義であり、基礎的自治体である市町村にとって、自治体の存立に関わる根源的な役割」と強調している。
冊子の構成は①集い編:高齢者が集えば、地域が変わる、②互い編:互助を見つける、互助を育む、③知恵を出し合い編:多職種が知恵を出し合い、地域の課題を解決する―の3部。この中で先進自治体の取組や具体的方策のポイント、活用できる事業などを紹介している。
同日、省内で開いた全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議で冊子を説明した大島一博局長は、「冊子を一番伝えたいのは、市町村長」と強調するとともに、「市町村に対する助成事業は、地域づくりそのもの」と述べ、自治体の積極的な取組を要請した。
冊子は下記URLで閲覧できる。