【質問者】
森永芳智 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 病態解析・診断学講師
【一般的に第2~3病日で高くなる】
インフルエンザウイルスは発症1~2日前から患者の気道から検出され,多くの場合で発症後7日までに,遺伝子検査での検出感度以下となります1)。目視で抗原検査を陽性と判定するには,6 log10 copies/mL程度のウイルス量が必要とされています2)。メタアナリシス解析では,インフルエンザ抗原検査の感度は,成人を対象とした場合で54%(信頼区間:48~60%),小児を対象とした場合で67%(信頼区間:62~72%)と報告されています3)。
米国において2018年末に「インフルエンザ診療ガイドライン」が改訂され,目視でのインフルエンザ抗原検査は推奨されず,特に入院患者では用いるべきではないと記載されました4)。インフルエンザ抗原検査の中でも,デジタル免疫測定法は感度が高く,80%(信頼区間:73~86%)と報告されています5)。
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