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■NEWS オンライン診療の実施対象、同一2次医療圏内の患者が「望ましい」―厚労省

No.5029 (2020年09月12日発行) P.68

登録日: 2020-09-01

最終更新日: 2020-09-01

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴う措置として特例的に認められている初診からのオンライン診療について、厚生労働省は826日付で発出した事務連絡で、医療機関に実施要件の遵守を改めて求めるとともに、対象患者は生活や就労の拠点が医療機関と同一の2次医療圏内にある者が望ましいとの考えを示した。

初診からの電話やオンラインによる診療については、3カ月ごとに実績の検証を行い、特例措置の継続・終了の判断をすることになっている。今回の事務連絡は、厚労省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針の見直しに関する検討会」が行った、202046月の実績評価を踏まえたもの。検討会では、初診時には禁じられている麻薬や向精神薬を処方している事例や、東京都の医師が北海道の患者を診るなど遠方の患者を診察している事例が報告され、問題視された。

このため事務連絡は、電話・オンラインでの初診時の処方について、▶麻薬・向精神薬を処方してはならない、▶診療録などで患者の基礎疾患の情報が把握できない場合は、処方日数の上限を7日間までとする、▶診療録などで患者の基礎疾患の情報が把握できない場合は、「薬剤管理指導料」の1の対象薬剤(抗悪性腫瘍剤、免疫抑制剤など)を処方してはならない―の要件遵守を徹底するよう要請。違反した医療機関には、厚労省からの情報提供に基づいて、都道府県による実態調査や指導が行われることも記載した。

医療機関の所在地から大きく離れた地域の患者を診療する不適切事例への対応では、対象患者は「概ね医療機関と同一の2次医療圏内に生活・就労の拠点を有する患者」が望ましいとの考えを示し、留意を求めた。

■研修未受講医師は遅くとも213月末までに受講を

オンライン診療実施医師を対象にした研修にも言及。410日付の事務連絡では、特例措置が継続している間は研修未受講の医師がオンライン診療を行っても差し支えないとしていたが、これを改め、「可能な限り速やかに当該研修を受講するよう努めること」とし、「遅くとも令和3年(21年)3月末までには受講すること」とした。検討会による実績評価の際に、不適切事例の是正には研修の受講が有効との意見があったため。

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