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ショック[私の治療]

No.5062 (2021年05月01日発行) P.27

関根和彦 (東京都済生会中央病院救命救急センターセンター長・救急診療科部長)

登録日: 2021-04-28

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  • 収縮期血圧90mmHg以下もしくは普段より30mmHg以上の収縮期血圧低下がショックの早期認識に重要である。冷汗,頻脈,尿量減少,意識障害があれば,直ちにショックに対する初期治療を開始し,病態の鑑別と根本治療を行う。

    ▶病歴聴取のポイント

    以下の病歴の有無について短時間で聴取する。
    ①瘙痒感を伴う全身皮膚紅潮,②前胸部痛・背部痛・腹痛の有無,痛みの移動,③吐下血,喀血,尿路・性器出血,④高度脱水となりうる頻回の嘔吐,下痢,多尿,⑤重度外傷。

    ▶バイタルサイン・身体診察のポイント

    ショックでは直ちにバイタルサインのモニタリングと酸素吸入を開始する。急速に心肺停止に陥る可能性を念頭に置く。短時間の病歴聴取,身体診察,超音波所見によりショックを鑑別する。

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