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発熱と乾性咳嗽で来院した20歳男性[鑑別診断塾入門(8)]

No.5074 (2021年07月24日発行) P.11

塩尻俊明 (国保旭中央病院総合診療内科部長)

登録日: 2021-07-22

最終更新日: 2021-07-20

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【現病歴】季節は春。X-2日,夕方から体熱感,乾性咳嗽,頭痛,食欲不振。X-1日,朝から39℃,近医で採血の上,レボフロキサシンを処方されたが,午後から40℃の発熱。解熱剤服用も解熱せず。X-0日,夕方まで発熱が続き,下痢はなかったが,一度嘔吐がありER受診となる。
<追加の情報>
鼻汁なし,sick contactなし。実家のガソリンスタンドでバイト。9日間プール,8日間温泉に行った。木造一戸建て築20年,加湿器なし。飲酒なし。喫煙20本。
【既往歴】小学生の頃マイコプラズマ肺炎。
【内服薬】近医からレボフロキサシン500mg,アセトアミノフェン300mg屯用
【バイタルサイン】BP 105/57mmHg,PR 127/min,RR 20/min,BT 40.3℃,SpO2 96%(RA),意識清明
【身体所見】頭頸部:髄膜刺激徴候なし,胸部:cracklesなし,wheezesなし,腹部:平坦・軟。

 キーワード 
・急性発症
・頭痛・嘔吐を伴う乾性咳嗽
・40℃を超える発熱
・鼻汁なし,sick contactなし
・実家のガソリンスタンドでバイト
・9日間プール,8日間温泉
・木造一戸建て築20年,加湿器なし
・喫煙20本

考えられる診断は?

A. レジオネラ肺炎
B. マイコプラズマ肺炎
C. 成人RSウイルス感染症
D. 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
E. 急性好酸球性肺炎

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