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多職種連携の必須知識!〈薬局薬剤師〉─最適な薬物療法から安心の在宅療養提供まで幅広く支援[プライマリ・ケアの理論と実践(110)]

No.5075 (2021年07月31日発行) P.12

久保寺光徳 (有限会社グット・クルーしいの木薬局堀川店薬局長)

登録日: 2021-07-29

最終更新日: 2021-07-28

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SUMMARY
薬局・薬剤師は医療機関と連携し,薬物療法の効果の最大化と適正使用に貢献し,患者の健康な生活を確保するとともに,在宅医療の分野では,薬を通じて医療と介護をつなぐ架け橋の役割を果たしている。

KEYWORD
患者のための薬局ビジョン1)
患者本位の医薬分業の実現をめざすためにかかりつけ薬剤師・薬局としてあるべき姿を掲げている。求められる機能として,服薬情報の一元的・継続的把握,24時間対応・在宅対応,医療機関等との連携の3つがある。

久保寺光徳(有限会社グット・クルーしいの木薬局堀川店薬局長)

PROFILE
大手調剤薬局エリアマネジャーを経て現職。入院下より,自宅で療養する時間のほうが長い方が多く,薬剤師としてできることが多いのではないかと考え在宅医療の道へ。秦野市薬剤師会理事,在宅療養支援認定薬剤師。

POLICY・座右の銘
向上心(何事も学び,成長し続ける)

1薬局薬剤師との連携

1 薬局・薬剤師の役割

薬剤師は,薬剤師法第1条2)において「調剤,医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて,公衆衛生の向上及び増進に寄与し,もつて国民の健康な生活を確保する」ことを目的としている。薬局の役割については2015年10月に策定された「患者のための薬局ビジョン」(図1)にあるべき姿が示されている。医薬分業の原点に立ち戻るためにかかりつけ薬局の機能として,服薬情報の一元的・継続的把握,24時間対応・在宅対応,医療機関等との連携を掲げている。医師法第1条にもあるように,手段は異なるが目的は医師も薬剤師も同一である。患者のために,目的を達成し,かかりつけ薬局としての機能を果たすには医療機関との連携は欠かすことはできない。

2 薬局・薬剤師との連携

薬局薬剤師は院外処方箋を応需,調剤した後,患者へ薬を渡す。患者の服薬情報の一元的・継続的な把握と薬学的管理・指導を実施し,多剤・重複投薬の防止や残薬解消を行う。

薬剤師法第25条の2第2項2)では,「薬剤師は,調剤した薬剤の適正な使用のため必要があると認める場合には,患者の当該薬剤の使用の状況を継続的かつ的確に把握するとともに,患者又は現にその看護に当たつている者に対し,必要な情報を提供し,及び必要な薬学的知見に基づく指導を行わなければならない」旨が規定された。調剤後も患者等に指導を行い,医療機関へ情報をフィードバックすることで患者の薬物療法の安全性・有効性を向上させることができる。

また,在宅医療に対応している薬局もある。入院から外来,施設から在宅への流れの中,認知症患者や医療密度の高い患者にとっては,在宅での薬学的管理が受けられることが今後ますます必要となることから,医療機関との連携が不可欠である。では,実際に医療機関が薬局と連携をするために何をすればよいか説明する。

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