株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

右大腿部の痛みで来院した51歳男性[鑑別診断塾入門(26)]

No.5113 (2022年04月23日発行) P.7

塩尻俊明 (国保旭中央病院総合診療内科部長)

登録日: 2022-04-22

最終更新日: 2022-04-21

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

【現病歴】X-6日,夕方に仕事が終わり車から降りた時に右大腿の痛みを自覚。手持ちのロキソプロフェンで自制内であった。X-5日,朝から寒気があり37.5℃であった。X-4日,近医でコロナPCRは陰性。午後からは39.5℃まで熱が上がった。X-3日,以後午後になると発熱し食欲も減退した。X-0日,再度近医を受診しコロナ迅速抗原検査陰性であったが,CRP 8.5mg/dLと上昇していたため当院紹介。
<追加の情報>
夜間に増悪。日中はさほど痛くないが安静時にも大腿外側のビリビリ感あり。嘔気なし。右下腹部にも軽度だが疼くような痛みがある。歩行可能。
【既往歴】33年前,クローン病で回盲部切除術,その後は再燃なし。20年前から乾癬。6年前から高血圧。2年前,左腎細胞癌で腎臓摘出術,その後再燃なし。年2回の健診で脂肪肝。
【内服薬】ウルソデオキシコール酸300mg,ボノプラザンフマル酸塩10mg,フェブキソスタット20mg,テルミサルタン20mg
【生活歴】喫煙20本/日×30年。飲酒なし。トラック運転手。
【バイタルサイン】BT 36.8℃,BP 137/75mmHg,PR 89/min,RR 18/min,SpO2 99%(RA)
【身体所見】腹部:右鼠径部より上方の下腹部にわずかに圧痛あり,四肢:右大腿外側付近にビリビリする痛み,皮膚:両膝伸側に乾癬を示唆する皮疹。

 キーワード 
・急性発症 
・クローン病,腎細胞癌の既往
・乾癬 
・悪寒を伴う発熱 
・夜間増悪する安静時にもある右大腿外側のビリビリ感 
・右下腹部の軽度圧痛 
・両膝伸側の皮疹

考えられる診断は?

A. 虫垂炎
B. 大腿ヘルニア
C. 閉鎖筋膿瘍
D. 腸腰筋膿瘍
E. 化膿性股関節炎

プレミアム会員向けコンテンツです(最新の記事のみ無料会員も閲覧可)
→ログインした状態で続きを読む

関連記事・論文

もっと見る

関連書籍

もっと見る

関連物件情報

page top