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体動で悪化する全身痛を主訴に来院した65歳男性[キーフレーズで読み解く 外来診断学(269)]

No.5119 (2022年06月04日発行) P.1

監修: 生坂政臣 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

吉川寛 (東千葉メディカルセンター総合診療科)

山本大基 (東千葉メディカルセンター総合診療科)

横川大樹 (千葉大学医学部附属病院総合診療科)

加々美新一郎 (国保旭中央病院アレルギー膠原病内科)

登録日: 2022-06-02

最終更新日: 2022-06-01

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受診7週前に体動で悪化する左大腿外側部痛を自覚し,両下肢,腹部,腰部,右大腿,両上腕へ非連続性に拡がった。痛みは両側腹部が最も強く,体幹の回旋や側屈で悪化する。3週前に疼痛部に一致した皮膚硬化・紅斑を認め,当科を紹介受診した。レイノー症状はない。新規服用薬もない。

身体診察では,体温36.9℃,脈拍80回/分(整),血圧137/80mmHg。前胸部,両側腹部,腰部,両側大腿外側,両下腿に対称性に紅斑を伴う皮膚硬化と浮腫を認める(図1)。圧痛はない。疼痛による両膝の可動域制限を認める。指趾は正常。

一般血液・生化学検査の異常値は,WBC 7400/μL(好酸球数1300/μL),CRP 2.45mg/dL,LDH 294U/L,sIL-2R 5080U/mL。

 研修医の診断:全身性強皮症

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