受診7週前に体動で悪化する左大腿外側部痛を自覚し,両下肢,腹部,腰部,右大腿,両上腕へ非連続性に拡がった。痛みは両側腹部が最も強く,体幹の回旋や側屈で悪化する。3週前に疼痛部に一致した皮膚硬化・紅斑を認め,当科を紹介受診した。レイノー症状はない。新規服用薬もない。
身体診察では,体温36.9℃,脈拍80回/分(整),血圧137/80mmHg。前胸部,両側腹部,腰部,両側大腿外側,両下腿に対称性に紅斑を伴う皮膚硬化と浮腫を認める(図1)。圧痛はない。疼痛による両膝の可動域制限を認める。指趾は正常。
一般血液・生化学検査の異常値は,WBC 7400/μL(好酸球数1300/μL),CRP 2.45mg/dL,LDH 294U/L,sIL-2R 5080U/mL。